江東区と墨田区の新築一戸建て、不動産情報なら地域密着の深川不動産へ

お問い合わせ

2014.10.27
土地を買ったら遺跡が出土。家は建てられる?

土地を買ったら5回連続で遺跡が見つかり、一生家を建てられそうにありません」。以前ネットで話題を集めたこともあるこの話。真偽のほどは不明だが、実は遺跡が出てくるのは、日本全国どこでも起こりえる話だとか。では、実際に出てきたらどうしたらいいのか。さっそく取材してみた。

■奈良では年間約2000件の遺跡に関する届け出がある!

今回、冒頭に挙げた「土地を買ったら遺跡が見つかった」という話の舞台は、奈良県。では、奈良県ではそんなに頻繁に遺跡が見つかるものなのだろうか。担当である、奈良県教育委員会文化財保存課(記念物・埋蔵文化財係)に話を聞いてみた。

「今でも個人宅の庭先から遺跡が見つかることはあります。しかし、遺跡が見つかるのは、別に奈良に限ったことではありません。京都や大阪、東京でも日本全国、どこでもある話です。ただ、奈良県に限っていえば、1300年前の都である平城京があった場所と、現在の奈良の中心部とが重なっているため、不動産取引される土地から遺跡が見つかる可能性が高くなってしまうんです」

なるほど、地図を見れば一目瞭然。奈良市の市街地は、奈良時代の都心なのだ。おまけに神社仏閣、古墳もたくさんある。ちなみに、奈良県に提出される『発掘届』(後述)は、なんと1年間で約2000件にもなるとか。つまり、奈良県では単純計算で、1日に約5.5件の遺跡に関する届け出が出ていることになるのだ。

■個人住宅を建てるための発掘費用は補助金で行われる

では、家を建てようと購入した土地が、遺跡があるといわれている場所(いわゆる埋蔵文化財包蔵地)だったら、どうしたらいいのか。
「建築予定の土地が遺跡の範囲に該当するか遺跡地図(下記URL参照)で調べ、該当する場合は発掘届を市町村の教育委員会に提出してください。建物プランの平面図、断面図などを拝見し、遺跡に対する影響を考えて、発掘調査を行う場合もあります。一般的な個人住宅の場合でしたら、土木工事として軽微な場合が多く、発掘をする場合は限られています」。ちなみに、不慮に遺跡を発見してしまった場合は、発見届を提出しなくてはならない。

しかし軽微な発掘調査といっても、相手は遺跡。規模によっては発掘に月~年単位の時間がかかる場合も。商業地開発などの大規模なものでは、数年単位で時間がかかることもある。ちなみに、個人住宅を建築するために、発掘が必要になった場合、発掘費用は全額補助金で行われるという。(店舗併設や賃貸用物件の場合は除く)
では、発掘調査が終わった土地でその後、住まいを建設することは可能なのだろうか。
「史跡に指定して保存すべき重要な遺跡の場合を除いて、個人住宅の建設ができないことはありません。必要であれば文化財の専門職員が立ち会います」

遺跡がある土地は、売却するときに安くなるor高くなることはあるのだろうか。
「こればかりは担当外なので、なんとも申し上げられません」と返されてしまった。「個人住宅などの建設について御心配な方は、早めに市町村の教育委員会の文化財担当へご相談ください」とアドバイスしてくれた。

悠久の都・奈良。歴史ある街で家を建てたいのであれば、遺跡が出てきてもあわてず騒がず、「我が家の地下には、日本の歴史が眠っている」くらいの、ゆったりした心持ちでのぞむのがいいかもしれない。