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2017.06.15
国・自治体の不動産情報統合 空き家把握し取引促進

政府は全国に広がる空き家や空き地を整備するため、国や自治体がそれぞれ持つ不動産データベースを統合する。不動産登記などをもとに住所や所有者の情報をひも付け、不動産を管理する個人や法人を正確に把握する。権利者や住民、納税者が複雑に絡む不動産の情報を透明にして、企業による不動産取引や都市再開発を後押しする

不動産のデータベースは法務省が管理する不動産登記のほか、国土交通省の土地総合情報システムや自治体の固定資産課税台帳がある。農地や林地にも台帳があり、不動産会社なども独自の情報を持つ。法務省によると、全国には土地の登記が2億3000万、建物の登記が5000万ある。

 今は別々に管理しているこれらの情報をひも付け、それぞれのデータベースで一覧できるようにする。2018年夏から特定の都市で実証実験をする。登記の情報にあたる「地番」と住所のデータを突き合わせるほか、土地の所有者と実際の住民が同じかどうかなども把握できるようにする。

 データが整えば、空き家や所有者不在の土地を有効に活用する方策を考えたり、地域の防災体制を強化したりするなどの政策対応が進めやすくなる。都市の再開発や公共事業を進めるための地権者との調整にも役立つ。自治体にとっては、固定資産税などの徴税に必要な情報確認などの事務負担が軽くなる。

 情報の一部は個人情報を保護しつつ民間にも開放する。内閣官房などは、IT(情報技術)で不動産取引を効率化する「不動産テック」など民間による新サービス創出も期待する。

 金融機関の担保や取引価格といった情報も関連付けるか検討する。内閣官房は実証実験を踏まえて、5年かけて全国に広げていきたい考えだ。所有者が分からない土地や空き地の有効活用に向けた関連法の改正も検討する。

 省庁や自治体が持つデータは今のところ、ばらばらで管理されている。行政が取り扱う情報は「登記」に基づくが、登記簿上の所有者と実際の利用者が異なることは多い。法務省の調査では、50年以上登記の変更がない土地は、所有者ベースで大都市が6.6%、中小都市・中山間地域では26.6%に上った。

 こうした事例でも、仮に自宅の一部が農地であれば、農地台帳に利用者が登録されている。自治体のデータとも合わせて見れば、空き家や空き地でも利用者を特定しやすくなる。

 データが整っていないため、実際の所有者を把握しにくくなっている面もある。農林水産省が昨年、農地台帳や住民基本台帳を照合したところ、国内にある農地のうち2割は相続の時に登記上の名義人が変更されず、故人のままである可能性が高いことが分かった。

 所有者不明の土地は災害復旧や農地集約の障害になる恐れがあり、対応が課題になっている。

 情報のひも付けは仮想通貨の中核技術「ブロックチェーン」を活用する。ネット上の複数のコンピューターで取引の記録を共有する仕組みだ。互いに監視しながら情報を蓄積するため、改ざん防止など安全性に優れる。