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2017.07.08
路線価、銀座は26%上昇でついにバブル超え

2017年も路線価(1月1日時点)日本一は東京・銀座の鳩居堂前となった。1平方メートル当たりの価格は、昨年より26%上昇し4032万円で、日本一の記録は32年連続だが、ついに、バブル期のピーク3650万円を突破し、過去最高値を更新した。毎年7月(今年は3日)に国税庁が公表する路線価は相続税や贈与税の計算基準となるもので、売買実例なども参考にしながら公示地価の8割程度を目安に算出される。

【グラフ】県庁所在都市の最高路線価の推移

 公示地価は3月に国土交通省が発表しているが、商業地の全国最高値は同じ銀座の中央通り沿いに建つ山野楽器銀座本店だった。こちらも1平方メートル当たり前年比25.9%上昇の5050万円と過去最高を記録。都内では神宮前や新宿三丁目、虎ノ門などを抑えて、銀座エリアの複数の地点が上昇率トップを独占した。
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 鳩居堂前の路線価は3年連続で2ケタ上昇が続き、2014年からは7割も伸びた。銀座の地価がここまで高騰した最大の要因は相次ぐ再開発だ。

■東京五輪を目がけて再開発案件が目白押し

 その代表例が、今年4月に開業した「GINZA SIX(ギンザシックス)」。鳩居堂や山野楽器銀座本店の目と鼻の先に建ち、松坂屋跡地を含む2街区を合わせた再開発で、銀座エリアの商業施設としては最大規模となる。銀座ならではのラグジュアリー路線を狙い、インバウンドや富裕層の消費も期待できることから、周辺ではギンザシックスの開業を見越した不動産取引も活発だった。
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 ギンザシックス以外にも、2016年3月には東急プラザ銀座、同年9月には銀座プレイスがそれぞれオープン。昨年から今年にかけて、銀座では続々と大型商業施設が誕生している。

 さらに2020年の東京五輪に向けたホテル建設も熱を帯びてきた。森トラストは銀座2丁目で、隈研吾氏が設計や内装デザインを手掛ける高級ホテルを開発し、訪日観光客を呼び込む戦略だ。朝日新聞社が並木通り沿いに開発するビルには、日本初進出のホテルブランド「ハイアット・セントリック」が入居予定。銀座8丁目でも、三井不動産の新ホテルブランド「ザ・セレスティン」や、三菱地所グループのロイヤルパークホテルの建設が計画されている。


こうした再開発やホテルの建設ラッシュに加え、周辺の土地や商業ビルの売買も活発で、地価を押し上げている。象徴的なのは、阪急電鉄が2016年8月にオンワードから購入した並木通り沿いの一等地。阪急は約93坪の土地を135億円で取得し、坪単価は1.4億円に上った。こうした不動産の高額取引は言わずもがなだが、地価を局所的に引き上げる。国土交通省によると、2016年は阪急の事例を含めて、坪単価が1億円を超す取引が銀座で複数あったという。
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 この数年の地価の異様なまでの上昇で、短期的に利益を稼いだ企業も出ている。ギンザシックスは、7階から13階にオフィスが入居するが、まだ工事中だった2年前、不動産大手のヒューリックは8階のオフィスフロア全体(1630坪)を100億円台で取得。その後、市場価格が高騰し、先日このフロアを転売した同社は、数十億円の売却益を得たとみられる。

■東京とそれ以外の差が開き続ける

 このバブル期超えの東京の地価はこの先も上がり続けるのか。
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 みずほ証券の石澤卓志上級研究員は「銀座は出来すぎの部分があり上昇率は縮むだろうが、下落には至らない。かつてのバブル経済期は需要を無視して転売を狙った取引が多かったのに対し、今は実需に基づいた投資が中心で、大きく崩れる可能性は少ない」と話す。

 ただ、地域間競争の激しい東京で、今後は上昇する地域と地盤沈下する地域に分かれていく気配はある。品川や渋谷はこれから再開発が本格化する見通しで、こうしたエリアの地価は上昇する可能性が高い。
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 一方、2017年の路線価は全国の平均値も0.4%の上昇となった。が、上昇したのは東京都を含め13都道府県のみ。2県が横ばい、残りの32県は下落となった。主要都市の最高路線価の推移を見ると、東京の上昇率だけが突出し、大阪や名古屋などではバブル期の半分以下の価格にとどまっている。東京とそれ以外の地域の二極化には歯止めがかからない状態だ。

東洋経済オンライン抜粋